小野町町勢要覧 -024/043page
小町のロマンに小野の歴史を見る
れられ京に上る小町の美しさに魅せられ振 り返ったという「片葉葦」も山里に残されて います。ぶらぶらと伝説の跡を訪ね歩いてみ ると、小町のロマンは、町名だけではなく、この 土地にしっかり根を下ろしていることに改め て気づくのでした。
心の豊かさ
坂上田村麻呂の勧請(かんじょう)と伝えられる東堂山 満福寺をはじめ、その境内の、巨大な自然石の 上に建てられた東堂山鍵楼、境内わきに奉 納されている約四〇〇体の昭和羅漢、諏訪神 社の翁杉、媼杉、さらには発生のかたちをその まま伝えている小野の獅子舞など、小町伝説 以外にも古い歴史がたくさん残っています。 かつて町を訪れた民俗学者宮本常一は「田舎 だから山里だから古いものが残ったのではない。 持ち続ける心の豊かさがあったから古いもの がそっくり残っているのです」とのことばを残 しています。
町重要文化財指定 東堂山鐘楼
昭和羅漢