滝根町の文化財-011/016page
横田家大工文書 町指定有形文化財
(一、一八十点)
平成元年二月二十二日指定
横田家は、広瀬赤沼で江戸時代後半から明治期にかけて、横田杢左衞門が代々大工棟梁をつとめた家である。
文書は木割帳を初め、彫刻絵画などで、近世末から近代にかけてのこの地域で大工を生業とする職業の実態や、各建築物毎に記載されている見積書等からは、当町やこの地方の経済や政治の一側面を明らかに見ることが出来る。
また、建築史的に見ても、江戸期の大工棟梁は単なる大工としてのみならず、積算・装飾等についての才能を要求される等、この横田大工の建築した多くの神社仏閣などが現存する可能性が高いことから考えても、これらの文書は貴重な資料である。
さらには、これら大工文書のほかに、一般文書として分類した中に、藩法、法令、藩政村政など行政に関する文書も数多く残っており、当時の当地方の江戸時代後半から明治期に至る、歴史混乱期における地方資料として評価されている。
所在地 滝根町大字広瀬字赤沼八三-一
所有者 横田昌二氏