大信村村政要覧 -015/028page

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天地人 furusatobito

天地人 furusatobito

【 大信村で日本一うまい日本酒を創る会 】

村の新しい名産品『初舞台』。
それは、たいしんの水・米・人が
ひとつになった珠玉のお酒。

 平成9年4月に誕生した「大信村で日 本一うまい日本酒を創る会」は、農業を通 して村を活性化させ、あわせて経営感覚 も身につけようと、農業後継者約30人が 集まり結成されました。

 「手はじめに行ったのは、有機農法によ る土づくりです。水田には良質のコンポ スト(完熟堆肥)を使用し、酒米キヌヒカ リをみんなで育てました。堆肥の都合で 取れる米は8俵程度。稲が倒れにくい品 種とはいえ、失敗は許されませんでした」 と代表の薄井房幸会長は当時を振り返り ます。

 会員たちの情熱が実を結び、収穫期に はキヌヒカリの黄金色の穂がさらさらと 秋風に揺れました。醸造は村出身の杜氏、 鈴木次悦氏の勤める蔵元、大木代吉本店 (矢吹町)。仕込みに使用する水は、大信村 上流の天然水7トンを会員自らトラック で運び込みました。「大信の人は贅沢だ よね。都会では買うようなおいしい水を 洗濯やトイレに惜しげもなく使っている んだから」と鈴木杜氏も相好を崩します。 11月の肌寒い朝、麹の香りがふんわりと 立ちのぼる中、蒸米は鈴木杜氏の手によ って冷やされ、麻袋に次々と詰め込まれ ます。そして、薄暗い仕込み庫で12月初旬 までその発酵を待ちます。

 大信村の空気と水、土と米、村に暮らす 人々の情熱をつめこんだこの日本酒は、 村内外314点の公募の中から「初舞台」 と命名。キレのいい辛口で、上品で香りも 高いと評判のこのお酒は、12月下旬に限 定約2千本が販売されます。いずれ大信 村で日本酒の全国大会を開催し、「初舞 台」で金賞を獲得したいと、創る会のメン バーの挑戦は今始まったばかりです。

酒米キヌヒカリの豊作に喜ぶ「大信村で日本一うまい日本酒を創る会」のメンバー。
酒米キヌヒカリの豊作に喜ぶ「大信 村で日本一うまい日本酒を創る会」 のメンバー。

大信村の天然水

醸造風景

美しいふるさとづくり推進企画懇談会
◆ 美しいふるさとづくり推進企画懇談会
商工青年部や婦人会、農業経営者会議、役場職 員など各団体の代表者が集まり、21世紀の村 のありかたを考える懇談会。専門、非専門の区 別なく、さまざまな人々が意見を出し合い、“参 加と協働のむらづくり”が展開されている。

大信村のふるさと産品
◆ 大信村のふるさと産品
村で生産した農産物の付加価値を高めるため に、村では『ふるさと産品』の開発にも積極的に 取り組んでいる。キウイワイン「果樹園のたよ り」、「たいしんみそ」など、いずれも素材を活か した味わいが人気だ。

シイタケ栽培
◆ シイタケ栽培
隈戸川上流の地区では、山林資源を活用したシ イタケ栽培が行われている。村の基幹産業であ る農業を、より収益性の高い魅力的なものとす るために、各集落で土地条件を生かした農業が 展開されている。

工業団地
◆ 工業団地
工業団地の造成と企業誘致を積極的に行った結 果、減少傾向だった人口が昭和55年ごろから 増加傾向に転じた。環境と調和する工業団地整 備を図りながら、農工商の調和のとれた村づく りが進められている。


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