棚倉町勢要覧 -017/034page
風景に刻まれる太古からの記憶
歴史は途切れることなく現在へと続いています。 遠い昔この町では日本武尊(やまとたけるのみこと)が野を駆け、 戦国の武将たちがしのぎを削った時代がありました。 町に伝えられる伝説や伝承、残された旧跡から、 忘れられた町の風貌が鮮やかに浮かび上がってきます。
長く白川結城氏の領地でした。室町時代に入ると、南奥州への進出を図る常陸太田の佐竹氏が攻め入るようになり、佐竹氏と、 白川結城・会津蘆名両氏の連合軍との間で激しい戦闘を繰り返すようになります。さらに、天正三年(一五七五)に佐竹氏の支配 下となった後も、佐竹氏と伊達政宗率いる伊達・白川結城両氏の連合軍との戦いの最前線として、戦火にまみれつづけました。
豊臣秀吉の天下統一によって、ようやく平穏の日々が訪れました。丹羽氏により棚倉城が築城されると、赤館は、静かに その任を解<かれました。