塙町の文化財 -023/105page

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町指定有形文化財

東浄寺薬師堂

東浄寺薬師堂

塙町指定 昭和51年2月12日
所在地 大字川上字薄久保33

 いつの頃からか、ここ丘腹の地を聖地とし、現在の東浄寺が移されてきた。それ以前に、通称笹原郷の三薬師の一つとして尊信を集めた本薬師尊が、川向かいの地にあったが、この地へ移されたとの伝承がある。棟札及び堂内の掲額には、宝暦10年(1760)とあり、堂の歴史を物語っている。

 本堂は、宝形造りの小堂ながら、工作は極めて念入りなものとなっている。まず外部を見ると、擬宝珠(ぎぼうしゅ)付きの高欄に、切目縁の回廊、正面階段には逆蓮柱が立ち、戸には折戸・格子戸が見られる。また繁垂木(しげだるき)、粽(ちまき)付き出三ツ斗の円柱や、中備えがあり、木鼻の彫刻と共に彩色・塗装された跡が見られる。内部の外陣には支輪付き格天井、その天井には極彩 色画が施され、四天柱の欄間には、大彫刻が飾られてある。当初の内陣を守る結界の構造跡も見られ、珍しい仏堂の一つである。

 これらには、後に手を加えられたものもあるが、町内の貴重な建造物である。


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