塙町の文化財 -025/105page
町指定有形文化財
銅造地蔵尊半跏像
塙町指定 昭和51年9月21日
所在地 大字塙本町45-2台座銘に、宝暦三年(1753)4月21日、稲崎五右衛門発心、白坂長右衛門、伊香翠川五郎兵衛その他遠近篤志家の浄財により、宇都宮の戸室将鑑これをつくり、鋳造は佐野の長谷川弥市藤原秀膳とあるので建立由来の明瞭な仏像である。
高さ約2メートル、写真に見る如く、半跏の姿をもって、慈眼を垂れ温容を示す。破損も見られず町内唯一の鋳造仏である。
寛政年間(1790年代)寺西重次郎代官の尊信するところとなり、民風改善の拠り所とし、子育を奨められたので、子育地蔵尊と呼ばれるようになった。現在なお地域住民の敬仰するところ、月の24日祭典が行われている。
最初建立された所は、地蔵院(真言宗小山松本寺)の境内で、明治の廃仏棄釈令により寺は衰微して、仏像は転々と移され、露仏の憂目をみられたが、昭和5年現在の地に、安置され今日に及んでいる。