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伊香の「おすわ(諏訪)さまの祭り」
[期日]
夏の土用丑の日の前夜より、当日の夜半まで
[行事]
前夜祭、氏子の當屋(當前とも)宅にて(現公民館)若者が参集し、神殿より御神体をお仮屋へ移し、お籠行事があり、夜半還御の前夜祭が行われる。
当日の未明、お籠り明けに街路の流れに、潔斉行事があり、献饌のための餅揚きが行われる。
それには、保管されていた竪杵、棒状の千本杵といわれるものをもって巨大な鏡餅をつき、奉献する。
外にこの杵数本に餅をからませ、高くかかげて部落内を通りねり歩き乍ら、住民へちぎり取らせる。病難除けの縁起行事がある。(町内田代にも行われた)
中には、往時、山車(用材は今日残され保管中)、屋台等の神幸行事があったとのこと。
夕刻になり、神燈を点して、お仮屋前の神事があり、先達・御祓・御神鏡・雌雄の獅子頭の順に、若者が奉持して各戸を巡り歩くのであるが、各家へは、土足のまま駆け抜ける奇祭となっており、各戸でもそのことを祭礼事として受け入れ、夜半に終了する。