塙町の文化財 -095/105page

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「松坂」

竹になりたや 紫竹の竹に
本は尺八 中は笛
裏はゑびすの 釣竿に
鯛つりあげて ニコニコと

一にお話 二に小樽入れ
三に魚を買い揃え
四には品物 買い揃え
五には御祝儀 おめでたい

さてもやさしい 花嫁さまよ
下に白むく 浅黄むく
黒ちりめんに すそ模様
金と銀との 丸帯を
長くそうように 縁結び

この家座敷は めでたい座敷
一の座敷に 嫁をとり
二なる座敷に 孫を持ち
三でさだめて 倉を建て
前に金倉 二十四ツ
後に穀倉 二十四ツ
会わせて四十と 八戸前
ピンとおろして 孫ゆずり

頼みますぞえ 御両親様に
もろて育てた 梅ならば
あとの手入れを よく頼む

めでたいものには 里いもの種
たけすがすがと 葉をひろげ
孫子あまたで おめでたい

ここは山家の 山なれば
おさかなとても 何もない
ちょうしの口にと 松を植え
松の小枝に 鷹とめて
小鳥おさえて おさかなに

「木挽歌」

アー
木びきや さんかのヨ
山にもナ すむがヨ
アー
きのみ かやのみ
ハ ドッコイ ドッコイ
たべやせぬヨ

アー
山は 高山だヨ
木はナ 大木だヨ
アー
本山 なじょうで
ハ ドッコイドッコイ
引きくずすヨ

アー
どんど どんどとヨ
なるのはナ どこだヨ
アー
あれは しもふさ
ハ ドッコイドッコイ
松戸がしヨ

「子ども精進唱え言」

ザンゲ ザンゲ 六根清浄
おしめに はつたけ 五ん合とうじ
いじじらい はいなも 帰命頂礼

「数珠繰り念仏」

帰命ナ 頂礼 十七の
玉のヨ ようなる 子を持って
無常の 風にと 誘われて
さてもナ 残念 情けない
脚絆ナ 甲掛 菅の傘
諸国 修行の 寺参り
寺のナ 小縁に 腰をおろし
泉水ナ などを 眺むれば
最早ナ 蓮花の 花盛り
咲いたる 花をば 散りもせず
つぼみし 花をば 散りおちて
花もナ わが子も あの如く
最早 泣くまい なげくまい

「ひとごにふたご」

ひとごに ふたご
みわたす よめご
いずこに むさし
なんの 薬師
ここのえで いっぱんしょ


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