ふるさとのむかし話-009/42age
ださい。」というと、クワやスキを持ち、彦次郎の田へ、さっさといってしまいました。そして、夕方になると、明日くることを彦次郎に告げると、さっさとどこかへ帰ってしまいました。次の朝、若者二人は、また農具をかりにくると、彦次郎の田へいくのでした。
そして、この日は、彦次郎は気分がすぐれ、おやくしさまへ日参しようと、自分の田を通っていくと、田植えはすっかり終り農具はきれいに洗われ、田のくろにおかれていました。二人の若者が見あたらないので、不しんに思いながら、おやくしさまへいくと、仁王門のなかの仁王さまの足が、どろまみれになっていました。彦次郎は、