ふるさとのむかし話-015/42age

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見えました。五郎兵衛が、その娘をジイーッとみつめていると、娘も五郎兵衛に気があるのか、ジイーッとこちらを見つめてきました。やがて、意気投合した二人は、踊りもたけなわのころ、人目をさけ、薄暗がりをもとめて、やぶの中へそおっと入っていきました。そして、いろいろなことを一晩中かたりあかしたそうです。
明方近くになり、さすがの五郎兵衛もつかれて、ウツラウツラとついねいってしまいました。そして、朝日がさしこみ、五郎兵衛が目をさまし、あわてておきあがるとそこは十六ささげとごまの畑で、あの娘はどこにも見あたりませんでした。あせった五郎兵衛は、十六ささげのつるに足をひっかけ、ころんだひょうしに、目をごまのからでいやというほどついてしまいました。五郎兵衛は、ほうほうのていで家に帰り、
イラスト

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