ふるさとのむかし話-035/42age
そして、日ぐれも近く、馬もそろそろ疲れてしまったのか、いくら追っても、ごねて一歩も動かなくなってしまいました。源工門がとほうにくれていると、どこかでみたことのあるかわいい子供が近よってきました。子供は源工門に声もかけず、田の中にジャブジャブと入ってくると、馬のはな面に手をかけ、いかにもなれてる手つきではな取りをはじめました。
すると、馬は今までとうってかわったように、元気に動きだし、源工門がそろそろまがるころと思うまえに、ヒョイッヒョイッと、右に左に動き、代かきは日のくれるまえ前に、またたくまにかたづいてしまいまし