ふるさとのむかし話-038/42age
した。長兵衛ば、このあたりにこの親父が住んでいると聞いたことがないので、どこの人だろうとおもいふりむくと、親父も長兵衛の方をふりむき、ニッコリとほほえみました。
その後、何回となくであったある日、この親父は、りっぱなあわせにもんぺをはきその上にそでなしをきて、頭に頭巾をかぶり、りっぱなぞうりをはいて、ゆっくりと歩いてきました。そして、右手に朱ぬりの柳樽、左手には小ぶろしきにつつんだおつつみを持っていました。長兵衛は意をけっして、「とつぜんで失礼ですが、あなたさ