体験学習の手引き -010/036page
(2)精練(せいれん)
購入した綿糸を生糸(なまいと)というが、この生糸を精練するところから染色(せんしょく)と織(お)りが始ま る。精練とは、生糸についている油をきれいにとるため、1時間くらい煮たあと、よく水 洗いをする。染まりをよくするためである。(3)染色
精練して干(ほ)した糸を人差指ほどの棒に通し て、藍がめの中に入れ、上下にしながら、糸をかえ しながら藍液に浸す。
さらに竹捧を通し、竹捧と棒をうまく使って糸を 一方にねじってしぼる。これを何回もくり返す。
染色(4)水洗い
染めた糸は、水でさっとすすぐ程度に水 洗いをする。この水は水道ではなくて井戸の水を使 う。(5)乾燥
水洗いをした糸を竹竿(たけざお)に通して乾燥させる。 天日(てんぴ)乾燥を主とする。この乾燥で緯糸(よこいと)はできあがる。(6)糊(のり)付け
経糸(たていと)に糊付けをする。丈夫にするためで ある。生麩(しょうふ)を薄めた糊液を作り、その中を糸をくぐす。湿気(しっけ)がないようにからからになる よう完全に乾燥させる。これが経糸(たていと)である。(7)機織(はたお)りの準備
- 経糸巻き
経糸を古くは木のわく、機械織りになってからはボビンに巻きなおす。- 整経(せいけい)
縞柄(しまがら)によって、経糸の糸の配列をきめる。- 経巻き
経糸をそろえ、機(はた)ぐさという板をはさんで巻いていき、機織り道具にかけられ るようにする。機械織りになってからは機ぐさは必要なくなっている。- 綜絖(そうこう)・筬通(おさとお)し
綜絖に順序正しく経糸を通す。筬によって経糸を整え、経糸に通した緯 糸を打ちつける。- 緯糸の管巻(くだま)き
糊付けをしないで乾燥さ せた緯糸は管に巻いて杼(ひ)に入れる。杼は 中管(なかくだ)に巻いた緯糸の間を通す木製の舟(ふな)型 のものである。(8)機織り
いよいよ織る。縞は経糸の並べ 方によっていろいろできてくる。
緯糸は平織(ひらお)りの場合、すべて紺である。
機織り(9)機下(はたおろ)しと検査
織りあがった布をよく検査してはずす。メ モ