体験学習の手引き -012/036page
(4)先(さき)がけ
あとで芯を切りやすくするためサイカチの実をもんだ汁に芯の先を浸(ひた)す。(5)ろうがけ
4・5本ずつの芯をろうぶねの縁(ふち)を転がすようにしてろうに浸す。1回転がすごと に立てかけて乾かし、一定の太さになるまで繰り返す。(6)かんなかけ
表面をきれいにするためろうがんなで削(けず)る。(7)水ごき(みがき〉
鍋に水と溶かしたろうを入れ暖めながらかんなかけの終わったろうそくを持 ち、水で手を冷しながら、表面をこすり形をきれいにする。(8)絵付(えつ)け
ろうそくの表面にご汁(じる)(豆のしぼり汁)を塗り、ニカワでといた絵の具で絵をつける。
キク・ボタン・ツバキ・ウメ・サツキなごの花が1本1本ていねいに描かれる。昔は、専門の 絵付け師がいたが、いまは自分の手で絵付けすることが多い。(9)上(うわ)がけ
絵付けしたろうそくの上に、もう一度ろうをかける。序段(じょだん)(段々のついた箱)にろう そくをならべ下から炭火で暖めておく。瀬戸物の深い筒にろうを溶かし暖まったらろうそくを 静かに取り出し、ろうに浸す。絵をとかしてしまわないように注意しながらするいちばん難 しい仕事である。
上がけをしているところ(10)仕上げ 口切(くちき)り 尻切(しりき)り
じゅうぶん乾いたら小刀をあてろうそくをまわしながら先を削り、芯を出す。
そのろうそくから串(くし)を抜きとり、寸法を測って尻を切る。このようにして、絵ろうそくは美しくできあがります。絵ろうそくの工程に出てくるいろいろ な道具は、ほとんど何代も前から使われているものです。
メ モ