体験学習の手引き -014/036page
今日のざくざく煮は、大根、人参、ごぼう、里芋、こんにやく、油揚げ、うち豆などを 入れ、煮干やするめなどのだしで、醤油味をつけ、大晦日(おおみそか)や節分などの行事食として作ら れています。
2.菓 子
会津若松市には、餅菓子(もちがし)、餡菓子(あんがし)、飴菓子(あめがし)、煎餅(せんべい)など伝統ある老舗(しにせ)の銘菓がたくさんありま す。ここでは庶民が口にすることの多かった駄菓子(だがし)を取り上げてみました。
駄 菓 子
駄菓子は、麦・ひえ・あわ・豆・くず米などの毅類に、飴・黒砂糖などをあ しらって作った、日本独特の風土につちかわれた菓子をいいます。形は子どもらしく、色と りどりで、趣のある菓子です。
会津の駄菓子は、江戸の流れをくむもので、 形は大きく腹持ちします。また、会津は、盆 地で寒冷地のため、固く、かみしめる菓子が 多く作られています。
作り始めたのは、江戸時代の末期に、会津 藩主から上菓子(じょうがし)に対して「庶民の菓子を作れ」 との命を賜ったのが始まりと言われています。
作っている駄菓子の種類には、鳥(とり)飴、だるま飴、金花(きんか)糖、黄粉(きなこ)ねじり、あんこ玉、黒パン、 養老(ようろう)、開花(かいか)などがあります。
昔は奉公人が、駄菓子を荷車に積み、会津高田(あいづたかだ)町や本郷(ほんごう)町、さらに会津各地の宿場や茶店 に卸(おろ)して歩いたということです。
駄 菓 子3.果 物
会津身不知柿(みしらずがき)
会津地方で栽培されている柿の代表品種です。身不知の名の由 来は、時に枝の折れるほど、実をたくさん、鈴なりにつけることから、身の程を知らないと いう意味で名付けられたと言われています。
安達(あだち)郡岩代(いわしろ)町の住職夕安が中国に留学し、帰 国の際柿苗か種子を持ち帰って栽培し、やが て同地の住民が会津に移住する時に、この柿 苗を持参したので、別名西念寺(さいねんじ)柿とも呼ばれ、 当地における栽培の始まりと言われる説と、 会津若松市門田町御山に原木(げんぼく)らしき切株があ るため、ここが発祥の地だとする説もありま す。
収穫期は10月下旬です。渋柿なので箱につめ、しょう酎(ちゅう)をふりかけ、2週間ほど密封して おくと、しみ入るような甘さに変わります。外観も美しく、汁も多く、なめらかな舌ざわり が好まれています。
会津身不知柿