体験学習の手引き-010/033page

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(2) 精練(せいれん)   購入した綿糸を生糸(なまいと)というが、この生糸を精練するところから染色と織りが始まる。精練とは、生糸についている油をきれいにとるため、1時間くらい煮たあと、よく水洗いをする。染まりをよくするためである。
(3)染色   精錬して干した糸を人差指ほどの棒に通して、藍がめの中に入れ、上下にしながら、糸をかえしながら藍液に浸す。
 さらに竹棒を通し、竹棒と棒をうまく使って糸を一方にねじってしぼる。これを何回もくり返す。
(4) 水洗い   染めた糸は、水でさっとすすぐ程度に水洗いをする。この水は水道ではなくて井戸の水を使う。
(5) 乾燥   水洗いをした糸を竹竿(たけざお)に通して乾燥させる。天日乾燥を主とする。この乾燥で緯糸(よこいと)はできあがる。
(6) 糊(のり)付け   経糸(たていと)に糊付けをする。丈夫にするためである。生麩(しょうふ)を薄めた糊液を作り、その中を糸をくぐす。湿気がないようにからからになるよう完全に乾燥させる。これが経糸である。
(7) 機織りの準備
 1)経糸巻き 経糸を古くは木のわく、機械織りになってからはボビンに巻きなおす。
 2)整経(せいけい) 縞柄によって、経糸の糸の配列をきめる。
 3)経巻き 経系をそろえ、機(はた)ぐさという板をはさんで巻いていき、機織り道具にかけられるようにする。機械織りになってからは機ぐさは必要なくなっている。
 4)綜絖(そうこう)・筬通(おさとお)し 綜絖に順序正しく経糸を通す。筬によって経糸を整え、経糸に通した緯糸を打ちつける。
 5)緯糸の管巻き 糊付けをしないで乾燥させた緯糸は管に巻いて杼(ひ)に入れる。杼は中管(なかくだ)に巻いた緯糸の間を通す木製の舟型のものである。
(8) 機織り   いよいよ織る。縞は経糸の並べ方によっていろいろできてくる。
 緯糸は平織りの場合、すべて紺である。
(9) 機下しと検査  織りあがった布をよく検査してはずす。
染色
染色
機織り
機織り
メモ



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