体験学習の手引き-012/033page
(4)先がけ あとで芯を切りやすくするためサイカチの実をもんだ汁に芯の先を浸す。
(5)ろうがけ 4・5木ずつの芯をろうぶねの縁を転がすようにしてろうに浸す。1回転がすごとに立てかけて乾かし、一定の太さになるまで繰り返す。
(6)かんなかけ 表面をきれいにするためろうがんなで削る。
(7)水ごき(みがき) 鍋に水と溶かしたろうを入れ、暖めながらかんなかけの終わったろうそくを持ち、水で手を冷しながら、表面をこすり形をきれいにする。
(8)絵付け ろうそくの表面にご汁(豆のしぼり汁)を塗り、ニカワでといた絵の具で絵をつける。キク・ボタン・ツバキ・ウメ・サツキなどの花が1本1本ていねいに描かれる。昔は、専門の絵付け師がいたが、いまは自分の手で絵付けすることが多い。
(9)上がけ 絵付けしたろうそくの上に、もう一度ろうをかける。序段(じょだん)(段々のついた箱)にろうそくをならべ下から炭火で暖めておく。瀬戸物の深い筒にろうを溶かし暖まったらろうそくを静かに取り出し、ろうに浸す。絵をとかしてしまわないように注意しながらするいちばん難しい仕事である。
(10)仕上げ 口切り じゅうぶん乾いたら小刀をあてろうそくをまわしながら先を削り、芯を出す。
尻切り そのろうそくから串を抜きとり、寸法を測って尻を切る。
このようにして、絵ろうそくは美しくできあがります。纏ろうそくの工程に出てくるいろいろな道具は、ほとんど何代も前から使われているものです。
上がけをしているところ
美しい絵ろうそく
メモ
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