体験学習の手引き-014/033page

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今日のざくざく煮は、大根、人参、ごぼう、里芋、こんにゃく、油揚げ、うち豆などを入れ、煮干やするめなどのだしで、醤油味をつけ、大晦日(おおみそか)や節分などの行事食として作られています。
2.菓子
 会津若松市には、餅菓子(もちがし)、餡菓子(あんがし)、飴菓子(あめがし)、煎餅(せんべい)など伝統ある老舗(しにせ)の銘菓がたくさんあります。ここでは庶民が口にすることの多かった駄菓子(だがし)を取り上げてみました。
駄菓子  駄菓子は、麦・ひえ・あわ・豆・くず米などの穀類に、飴・黒砂糖などをあしらって作った、日本独特の風土につちかわれた菓子をいいます。形は子どもらしく、色とりどりで、趣のある菓子です。
 会津の駄菓子は、江戸の流れをくむもので、形は大きく腹持ちします。また、会津は、盆地で寒冷地のため、固く、かみしめる菓子が多く作られています。
 作り始めたのは、江戸時代の末期に、会津藩主から上菓子(じょうがし)に対して「庶民の菓子を作れ」との命を賜ったのが始まりと言われています。
 作っている駄菓子の種類には、鳥飴、だるま飴、金花(きんか)糖、黄粉(きなこ)ねじり、あんこ玉、黒パン、養老(ようろう)、開花(かいか)などがあります。
 昔は奉公人が、駄菓子を荷車に積み、会津高田町や本郷町、さらに会津各地の宿場や茶店に卸して歩いたということです。
駄菓子
駄菓子

3.果物
会津身不知柿(みしらずがき)  会津地方で栽培されている柿の代表品種です。身不知の名の由来は、時に枝の折れるほど、実をたくさん、鈴なりにつけることから、身の程を知らないという意味で名付けられたと言われています。安達郡岩代町の住職夕安が中国に留学し、帰国の際柿苗か種子を持ち帰って栽培し、やがて同地の住民が会津に移住する時に、この柿苗を持参したので、別名西念寺(さいねんじ)柿とも呼ばれ、当地における栽培の始まりと言われる説と、会津若松市門田町御山に原木(げんぼく)らしき切株があるため、ここが発祥の地だとする説もあります。
 収穫期は10月下旬です。渋柿なので箱につめ、しょう酎(ちゅう)をふりかけ、2週間ほど密閉しておくと、しみ入るような甘さに変わります。外観も美しく、汁も多く、なめらかな舌ざわりが好まれています。
会津身不知柿
会津身不知柿


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