体験学習の手引き-027/033page

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民俗芸能

1.神楽
(1)蚕善国神社や神明神社に残る太々神楽
 会津若松市には出雲流神楽と獅子神楽の伝承があります。この蚕養国神社や神明神社で見られる神楽は出雲流の神楽です。蚕養国神社は日本一社で第52代嵯峨天皇の弘仁2年(811)に建てられたと伝えられています。途中兵火にあい、保科正之が復興に力をつくしました。その後再び焼失の難にあっていますが、文政2年(1819)松平容敬が社殿を再興して今日に至るといわれます。
 毎年4月19、20日の2日間と8月1日、2日の例大祭のうち8月に太々神楽が神社の神楽殿で奉納されます。神楽面や道具などの古い物が残されており、古くから神楽があったことがわかります。年代を明らかにする文献や資料もなく、由緒や沿革も不明ですが、古老の伝えによると幕末の動乱期にとだえ、明治初年に復活させたそうです。復活後は舞人、楽人ともよそから招くようになり、現在もこの方法によって演じられています。
 また、神明神社については、応安2年(1369)に飯篠盛枝が神体を奉じてきたといわれ、のち芦名氏が深く信じて神社を創設したということです。現在の神楽殿は大正4年に改築され、昭和45年に今の場所に建てかえられたものです。毎年8月4日の例大祭日に演じられます。午後1時ころから始め、休憩をはさみ夜に及びます。楽人が蚕養田神社のときと同一人であるので、神楽の内容は同じです。神明神社の神楽面はすべて近年の新調で、現在は14面あります。
(1)蚕善国神社や神明神社に残る太々神楽

(2)大神楽
 これは奥州流と称する獅子神楽で、興行は、いわきと会津一円が中心で、毎年正月の1ヵ月間は浜通りのいわき地方を回るのが以前からのならわしで、会津神楽といって今でも歓迎されています。
 会津地方は春神楽といって、春に回ります。以前は単独で興行していましたが、他の神楽と合同で興行することもあります。また芦ノ牧温泉や東山温泉などの団体客の希望があったときなども興行します。
(2)大神楽

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