すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第1集) -011/197page

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と、養母(ようぼ)はかし子をしかりつけます。一方かし子は、

「この人は、私の母ではない、私には関係ない人なのだ。」

と、養母をつめたく見返すだけでした。


フェリス=セミナリー


 このようなかし子の生活を、大きく変えていったのは、十二歳のときのことでした。

 横浜(よこはま)の『キダーさんの学枚』が、新しく『フェリス=セミナリー』という学校になって、寄宿舎の制度(きしゅくしやせいど)ができたのです。かし子は、暗く、うっとうしい養家(ようか)を離れて、このフェリス=セミナリーの寄宿舎にはいることになりました。

 新しい学校は、横浜の山手(やまて)の高台(たかだい)にできました。坂の下には、貿易商人(ぼうえきしょうにん)でに


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