すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第1集) -018/197page
フェリス女学院と同じように、この明治女学校にも、新しい時代にめざめたたくさんの若い女性(じょせい)が学んでいました。この二つの学校に学ぶ生徒たちにとって、賤子(しずこ)はあこがれの人であったのです。
翻訳家(ほんやくか)として
まだ結婚前の23歳のとさ、賤子は 『女学雑誌(しょがくざっし)』に 『旧(ふる)い都(みやこ)のつと』 という小文を発表しました。それをきっかけにして、結婚してから、つぎつぎと作品を発表しました。
『世渡(よわた)りの歌(うた)』『野菊(のぎく)』『お向ふ(むこう)の離(はな)れ』『すみれ』『イナック=アーデン物語』−
作品は、自分で作ったものだけではなく、外国の物語を翻訳(ほんやく)したものや、外国の詩をもとにして物語に作りかえたものなどもありました。いずれも、すぐ