すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第1集) -019/197page
れた作品として高く評価(ひょうか)されています。
それらの作品の中で、もっとも長く人々の心をとらえ続け、若松賤子(わかまつしずこ)という明治初期(しょき)の女流文学者の名前を後(のち)の世までとどろかせたのは、『小公子』 の翻訳(ほんやく)でした。
『セドリックには、誰もいうて聞かせる人がありませんかったから、何も知らないでいたのでした。おとっさんは、イギリス人だったということだけは、おっかさんに聞いて、知っていましたが、おとっさんが、おかくれになったのは、....』
このような書き出しの 『小公子』 は、アメリカのバーネット夫人の 『リトル=ロード=フォントルロイ』 という物語の翻訳で