すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第1集) -035/197page
少年に、通りかかった同じ村の人が、
「梅(うめ)、どこさ行く。」
とたずねますと、
「冬は青々(あおあお)としていて、夏枯(か)れる草を刈(か)りに行く。」
と答えたといわれ、3歳のころから季節(きせつ)のうつりかわりを知っていたという言い伝(つた)えが残されています。
また、5歳のころのこととして、こんな話も伝えられています。
小平潟(こびらがた)の村を通りかかった旅(たび)のお坊(ぼう)さんが、道ばたでひとりで遊んでいた梅少年をみつめて、
「お前に、このあまいイチゴをやろう。」
と、ふところからイチゴをとり出してあたえると、