すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第1集) -082/197page

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を設け(もう)けてほしいという願いを提出しました。

「人の心は親子の愛が一番強く、世の中では子供を育てることが一番大切な仕事であります。けれでも、今の世の中には捨子やみなし子が、町にあふれています。これをなくす仕事は、瓜生岩子個人のカでは何ともできません。」

 このように、岩子は、貧しい子を救おうと国の議会にまで訴(うった)えたのですが、この願いはとり入れられませんでした。

 また、明治二十九年(1896年)、全国に養育院(よういくいん)をつくることを呼びかけました。

「貧しい子を育て捨子をやめさせることは、人々の自覚(じかく)と産婆(さんば)の教育が大切です。さらに貧しい人々が世の中にたくさんいることは、世の中にも責任があ ります。この貧しい人々を救(すく)うために政府はあまりカを入れてくれません。 しかし、幸福は下からもりあげていくものですから、みんなのカで、貧しい


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