すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第1集) -094/197page

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た。会津藩のころからの、季昌(すえまさ)のすぐれた才能は人々の認めるところであり、帰ってくるとすぐ、役所に勤(つと)めることになりました。しかし、その仕事は、気にあわない仕事であったので、半年あまりでやめてしまいました。

 こうして、一家は斗南(となみ)を去り、東京へ移住(いじゅう)することになりましたが、苦しい生活はまだまだ続きました。



ゆたかな暮らし



 東京へ出て来てからも、まず収入(しゅうにゅう)の方法を考えねばなりません。江戸(えど)から東京と名を変えた新しい都(みやこ)には、全国からいろいろな人々が移り住んできました。それらの人々を相手に、リンは裁縫(さいほう)の内職(ないしょく)をし、夫の季昌(すえまさ)は今まで学んだ漢学(かんがく)を教えて、わずかばかりの収入(しゅうにゅう)を得るようになりました。


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