すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第1集) -120/197page
女の人たちは戦の役に立たないから、敵兵が城下に侵入(しんにゅう)してきたら自害(じがい)しようと、覚悟(かくご)を決めていたのです。幼(おさな)い妹までが自決の覚悟を決めてその時を待っていたとは、のちになって知ったことでした。
このとき10歳であった五郎少年こそ、のちの陸軍大将柴五郎(しばごろう)なのです。
柴五郎が会津若松城下に生まれたのは、今から120年ほど前の安政(あんせい)六年(1859年)です。二百八十石取りの上級武士、柴佐多蔵(しばさたぞう)の五男でした。柴家は、租(そ)