すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第1集) -149/197page

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よりもよく知っていたからです。強いばかりでなく、決して人をあざむかない態度は、中国人からもしたわれました。


会津人として

 柴五郎は、当時の日本が、世界に誇(ほこ)れる立派な軍人として、大将という最高の位にまですすみました。しかし彼は、下北(しもきた)でのあの少年時代のどんぞこ生活を決して忘れることはありませんでした。命をつなぐために食べたあの「押布(おしめ)」を、ときどきとりよせて食べ、当時を思いかえしていました。

 また下北の開拓地、落(おとし)の沢にもわざわざ足を運んでいます。ましてや、楽しかった幼少の頃の思い出と共に、悲惨(ひさん)な最期をとげた母や姉妹(しまい)たちの眠る会津若松を忘れることはできませんでした。おりをみては若松をおとずれ、面川沢(おもかわざわ)村


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