すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第1集) -161/197page
く戦争がはげしくなって、勉強もできなくなってしまった。
健次郎たちは、殿様を守って鶴が城にたてこもった。武器が少なくなったため、女性が用いるなぎなたをもって戦わなければならなかった。こうして一か月、ついに会津藩は敗(やぶ)れてしまった。武士である健次郎たちは、猪苗代町に移るように命令された。武器もとり上げられ、この先どうなるかもわからない身の上だった。もう学問どころではなくなった。
会津脱出(だっしゅつ)
会津を攻(せ)めた長州(ちょうしゅう)藩の中に、奥平謙輔(おくだいらけんすけ)という武士がいた。この人は、会津藩の秋月胤永(あきずきかずひさ)と親しくしていた。秋月は、会津藩が敗れてしまった今、会津藩を立てなおす若者を育てておかなければならない、それには、まず学問をさせな