すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -011/203page

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「どうしたらいいかわかりません。家で百姓はできないし。」

「そうか、成績もいいんだが、勉強はしたくないのかね。」

「はい。勉強はしたいです。高等小学校にも行きたいのです。でも、家が貧(まず)しくて行かれません。働きながら勉強します。」

「きみは、そんなに勉強したいのか。では、きみのこれからのことについていろいろ相談しよう。」

小林先生は、清作のすばらしい成績をおしみました。それで、母シカと清作を家に呼び、清作の卒業後のことについて話し合いました。

向学心(こうがくしん)に燃える清作の気待ちと、シカの清作を思う心にうたれた小林先生は清作を高等小学校に入学させました。十三歳のときでした

このことは、すぐに村中に知れわたりました。

「おシカさんは、かたわの子供を高等小学校に入れたんだと。」


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