すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -013/203page
て、だれも思っていません。それで、どんな勉強をしているのか聞いてみました。清作は、
「それは、授業時間中、先生の話を注意して聞くことが勉強なのだ。きょう習ったことは、きょうのうちに覚えてしまうことだ。ぼくは、授業時間が、一番大切なんだ」
と、答えたそうです。しかし、それだけではありません。清作は、いろいろな本を読み勉強しました。こんなこともありました。
村役場にある 「日本外史(にほんがいし)」 という本を、読ませてもらうことになりました。清作は、夢中になって読んでいるうちに、暗くなり読めなくなったので、ろうそくを持ち出し、押入(おしい)れにかくれ、一晩中本を読んでいたのです。また、となりの宿屋の風呂(ふろ)たきを手伝い、その明(あ)かりで本を読んだりしました。このように、熱中するとどこでも、明かりをみつけ勉強しました。