すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -026/203page
研究所での英世の研究は、すさまじいもので、自分の研究は、全部自分の手でやり、自分の眼で確かめるという徹底(てってい)した研究でした。実験動物の世話まで、夜中に起きて調べるほどでした。試験管洗(しけんかんあら)いも、全部自分でやりました。もしも、助手が洗って、試験管に雑菌(ざっきん)が入っていたら、せっかくの研究がむだになる。自分の研究に責任を持つことが大切だと考えていたのです。
だから、眠(ねむ)る時間がないほどでした。
「野口は、いつ眠るのだろう。」