すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -034/203page

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「そうだ。自分で確かめ、自分の手で培養(ばいよう)してみなくては、わからない。もう一度やり直しだ。」

しかし、研究所の友人、フレキスナー所長、その他多くの人々は、英世のアフリカ行きに反対しました。

「この研究所にいても、黄熱病の研究はできます。アフリカに行って研究することだけが、研究ではありません。あなたは、ほかの研究にも必要な人です。ぜひここに残ってください。」

「いや、この問題は、わたしにやらせてください。そのためには、どうしても、自分の手で菌をとり、培養しなければなりません。わたしは、行かねばなりません。」

アフリカのこの地域は、赤道直下(せきどうちょっか)で、高温で湿度(しつど)も多く、健康的ではありません。今まで、数人の学者が黄熱病でたおれているのです。英世も五十一歳で


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