すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -042/203page
佐瀬与次右衛門(さぜよじえもん)は、寛永七年(1630年)今の会津若松市神指町幕内(こうざしまちまくのうち)に生まれました。今から三五○年前、日本の鎖国(さこく)がはじまったころです。
佐瀬家は、代々、村のかしらとして、肝煎(きもいり)をつとめる家がらでした。小さいころ、吉十郎(きちじゅうろう)とよばれていた与次右衛門は、家で読み書きをきびしくしつけられて育ちました。家の近くの新城寺(しんじょうじ)によく出かけて、和尚(おしょう)さんに、教えをうけることも、たびたびありました。
「うむ、なかなかみごとじゃ。」