すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -050/203page
村の人の先頭にたって、エ事に努力しました。農作業(のうさぎょう)をやりながら、何年もかかる堤防エ事を続けることは、村の人にとって苦しい仕事でした。
しかし、しっかりした堤防ができなければ、村の人の生活もできません。水に苦しみ、石だらけの畑に土を入れ、砂の下にうまった田をほりおこすくらしを、いつまでも続けなければなりません。やがて、食べることも、住むことさえもできなくなってしまいます。
与次右衛門(よじえもん)は、堤防エ事につかれたからだで、田畑の仕事もしなければならないとき、どうにも気がふさいできます。そんなとき、
「村のみんなが、がんばっているんだ。おれがしっかりしなければ、村はどうなる。」
と、自分にむちうちながら、村の人の先頭に立って、がんばりました。
こうして、何年もかかって大川の堤防ができ、大川から水をひく堰(せき)もできて、