すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -052/203page
きびしくとりしまりました。そのきまりというのは、
<百姓(ひゃくしょう)は、朝早く起きて草をかり、昼(ひる)は田畑(たはた)をたがやし、晩にはなわをない、わらをあみ、物を深く考えずに、仕事だけをすること。>
<百姓は、酒やお茶をのんではならない。>
<百姓は、衣類は、もめんのほか、ぜいたくなものを着てはならない。>
<百姓は、麦(むぎ)、あわ、ひえ、菜(な)、大根などを食べて、米をたくさん食べないようにすること。>……などで、これは慶安(けいあん)のおふれ書きといわれています。
こうして、農民の生活をきりつめさせて、年貢をたくさん納めさせようとしたのです。農民の方は、生活が苦しいから、なるべく年貢を軽くしてもらいたいと考えます。村の年貢を納める責任者の与次右衛門(よじえもん)は、農民の考えもわかるので、年貢を軽くしてもらう訴(うった)えの文書を書いて、お役所にさし出したこともありました。このころ、会津藩もお金にこまり、江戸の商人から四千両も借(か)り