すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -067/203page

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与次右衛門は、こうしてよろこんでくれる村の人たちを見て、うれしく思いました。

しばらくしたある夜、与次右衛門は、村の人々を自分の家にまねきました。冬にしては、なまあたたかい夜でした。

和尚さんをはじめとして、村の人々が、順々にすわりました。与次右衛門の家の、広いざしきも、村の人でいっぱいになりました。

「みなさん、今夜はよく来てくださいました。今度、私がお殿さまから賞をいただいたのは、みなさんのおかげです。みなさんのおかげで、『会津農書』の本も、書くことができたのです。」

と与次右衛門は、心からお礼のことばをのべました。お酒が出され、殿様からいただいたさかずきが、村の人の手から手へと、まわされました。

村の人たちが帰ったのは、夜もふけてからです。ひとりになると、与次右衛


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