すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -071/203page
たねまき時(す)しらずは桃(もも)の花に開け 半(なかば)咲(さ)きする折(お)りがよきなり
(苗代(なわしろ)に種をまくときのわからない人は、桃の花に聞きなさい。半分さいたときが、ちょうどよいときなのです。)
農作業のことばかりでなく、農民としての、ふだんの心がけについてよんだ歌もありました。
見にまわるその道すじの人の田の、水ひる見なばかけてやれかし
(田の水を見にまわったとき、ほかの人の田であっても、水がなかったらかけてやりたいものです。)
農の道知らずば人に聞くがよし かしこきふりは見るもはずかし
(農業のやりかたがよくわからないときは、人に聞いた方がよい。知ったふりをして、まちがったことをしているのは、それこそ、はずかしいことですよ。)