すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -077/203page

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「いや、もっと大変なのは、お城のほりの水不足じゃ。毎日、登城(とじょう)のたびに見ているが、どんどん水が少なくなっていく。」

「これでは、いざというとき、お城は空(から)ぼりにかこまれてしまう。」

「いや、戦(いくさ)ばかりではない。火事でもおきたら、消すことができないわけだ。」ぽつん、ぽつんと口から出てくることばは、どれも不安でいっぱいです。静まりかえった石垣のあたりから、静かな松風の音が聞こえてきます。

三人の家老


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