すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -093/203page
夜がせまっていました。れんは、身じろぎもせずに夫のことばを聞いていました。夫にとってこれからが大変なんだと思うと、れんの心も何かがもえてくるようでした。 自然の力 天保(てんぽう)六年(1835年)すすきの穂(ほ)がゆれ、秋空のひろがる猪苗代湖のほとりに、三人の男が立っていました。湖水を背(せ)にして立つ佐藤豊助(さとうとよすけ)をはさんで、八田(はった)
夜がせまっていました。れんは、身じろぎもせずに夫のことばを聞いていました。夫にとってこれからが大変なんだと思うと、れんの心も何かがもえてくるようでした。
天保(てんぽう)六年(1835年)すすきの穂(ほ)がゆれ、秋空のひろがる猪苗代湖のほとりに、三人の男が立っていました。湖水を背(せ)にして立つ佐藤豊助(さとうとよすけ)をはさんで、八田(はった)