すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -102/203page

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配になりました。日ざしがあたたかくなるにつれて、深い雪をふみわけて用水路の見まわりをする豊助の姿が毎日のように見られました。

 若松の城下にシシ舞いの笛の音(ね)が流れ、今年の春は土手(どて)がくずれなかった喜びを味わいながら、エ事を始めようとするころ、滝沢山(たきざわやま)の谷間に準備しておいた資材が、水かさを増した川の勢いに流されてしまいました。それでも、工事は進められました。用水路はどんどんのびて、やがて、遠く若松の城下を見通すところまでやってきました。


洞門(どうもん)にいどむ


 用水路のエ事を進めながら、同時に解決しておかなければならない大問題が、つねに豊助の頭から離れませんでした。それは、飯盛山(いいもりやま)の洞門(どうもん)をどうやって掘


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