すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -123/203page

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 らは、弥五島も近くなって、みんな助かっている。」

 伊策は、お坊さんがどんなに苦労して人々のために道をつくってくれたのかと、そのガマ岩を見に出かけました。ガマ岩をさがして、上ばかり見て歩いていた伊策は、思わず足をふみはずし、がけの下にころがり落ちて気を失ってしまいました。

 どのくらいの時間がたったのか、ぼんやりとした気分が、だんだんはっきりしてくると、目の前に大きな岩が、かべのようにそびえ、目の前の水たまりに自分のげたがうかんでいました。

 立ちあがろうとすると、からだじゅうが痛んで動けません。どうにか、がけをはいあがって道に出ましたが、肩(かた)から先が重く、頭がズキン、ズキンどするので、さわってみると血がにじんでいました。

 夏の終わりの午後の太陽が照りつけ、せみがやかましいほど鳴きさわぐだけ


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