すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -132/203page
とることができました。しかし、その試験はたいへんむずかしく、なかなか合格できないほどでした。はげしい仕事につかれたからだをこらえて、伊策は試験の勉強に取り組みました。
明治28年(1895年) 12月28日、20歳の伊策(いさく)は、初めて受けた検定試験にみごと合格しました。そのときの受験者は、福島県下で数百人いましたが、合格したのは伊策をはじめとして、わずか6人でした。
伊策は、1つの資格に満足しませんでした。そのころの先生の資格には、いろいろとありました。もっと上の先生の資格のほしかった伊策は、先生として学校につとめてからも、こつこつと勉強をつづけました。明治34年までの6年間に、伊策は11回もの検定試験をうけて、つぎつぎと上級の資格をとっていきました。
伊策が、先生としての資格をとって初めてつとめた学校は、南倉沢(なぐらさわ)というと