すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -163/203page
小学校の先生になりました。わずか16歳の四郎先生の月給は1円でした。
小学生たちは喜びました。年齢もあまりちがわず、からだも小がらな四郎先生にすぐなついて、いっしょに勉強したり、遊んだりしました。その一生を通じて、四郎は子どもと遊ぶのが大好きでした。
四郎は、こうして勉強を教える立場(たちば)になってみると、自分の勉強がまだたりないと思うようになりました。小学生たちが帰った後の学校で、四郎は、校長先生からいろいろと教えてもらうようになり、ますます勉強への希望がもえてきました。
正月から降りつづいた雪が、ようやく晴れたある日、四郎は、同級生で仲のよかった佐藤与四郎(よしろう)が、先ぱいの竹村庄八(たけむら しょうはち)をたよって上京する、という話をききました。
<行きたい、おれも、東京へ行きたい。もっと勉強するには、どうしても、