すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -179/203page

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照島(てるしま)のするどい気合いとともに、どちらからともなく、相手のそでぐちとえりをつかみあいました。

 大きな照島が、四郎のからだをくずそうとして、右に左にひきまわし始めました。しかし、四郎はそれにさからいません。カをぬいたかのように、相手の動きのまま移動(いどう)します。照島の足が、ときどき、四郎の足にとびますが、四郎は、その足をふわりとうかせて、また、もとの自然体(しぜんたい)にかえります。

 離れては組み、追いすがっては、また、こ人のからだは組みあいます。観衆(かんしゅう)は、じっと息をこらして、二人のかけひきをみつめています。

 突然、いっしゅんのすきをついて、照島の足が、四郎の足をはらったかと思うと、照島は、四郎の小さなからだをかかえこむようにして、肩(かた)ぐるまにかつぎあげました。

 勝負あった、という観衆の声とともに、四郎のからだが空中に投げあげられ


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