北会津村の文化財第27集 -015/039page
第十四番 下荒井の聖観世音真言宗松命山蓮華寺
高(たか)の山(やま)よそにあらじの下荒井(しもあらい)
三鈷(さんこ)の松(まつ)に法(のり)の朝風(あさかぜ)なお第十四番の観音堂は昭和49年に村の文化財として指定されて いる。また市販本の御詠歌には「あらし」となっているものがあるが、 「あらじ」が正しいと思う。
3 彼岸獅子舞の免許授与
正保二年(1645) に下小松村覚法院渡部宮内に、槙村能登守と長 井出羽守より、武宗流「獅子神舞様之事」が伝授され、弘化二年(1845) には、彼岸獅子舞の免許が授与された。この獅子舞は太鼓踊りの 一種で、一人立三頭の風流獅子舞といわれ、春の彼岸に舞われている。 この三匹獅子は五穀豊穣の祈願を始め、供養・魔除け・火伏せなどのた めに舞われるものである。昭和47年村の無形文化財に指定され、現 在も会津に春を告げる風物詩として舞い継がれている。なお彼岸獅子舞 の免許状は下記のとおりである。
獅子舞神日下御免之事
被聞左記不可有子細旨
土御門権少副神祇皇依
御気施ト家奉行所被仰
出也仍執達如件
弘化二年九月廿一日
阿部大和守 (花押)
石河但馬 (花押)
大沼郡下小松村
覚法院