北会津の昔ばなしと伝説 -016/238page

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 そこに赤鳥居(あかとりい)がいっぺい並んで、お祭りの時は、赤旗(あかはた)が風にはたはたと、それに店も出て、高張(たかは)りちょうちんも立ってな、若松(わかまつ)からは、芸者(げいしゃ)もお参りにきていたそうだ。

 何(なん)たって、あっちこっちから、たいした人達が集まって立行事(たつぎょうじ)に負けねいほどのお祭りだったど。

 北の方の梨畑(なしばたけ)は、越後(えちご)の人が作っていて、実(みの)った梨(なし)は天秤棒(てんびんぼう)でかついで若松(わかまつ)まで行って売っていただど。それで白壁(しらかべ)の土蔵(どぞう)とたいした立派(りっぱ)な家を構えていたから、よっぽど、身上(しんしょ)よかっただべな。

挿絵 なかっつぁまいなりとタケノお婆さん


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