北会津の昔ばなしと伝説 -075/238page
23 白髭(しらひげ)の水(みず)
むかし、むかし、あっただど。
天文五年は、大雨の日が多くて大川で洪水(こうずい)が発生したんだど。この洪水(こうずい)は、まれにみる大洪水(だいこうずい)で、その被害(ひがい)も大きく、多くの民家(みんか)が、流されたんだど。
その時に白い髭(ひげ)の老人が屋根の上に座(すわ)ったまま、激流(げきりゅう)の中を流れ去ったという言い伝えから、俗(ぞく)にこの洪水(こうずい)を白髭(しらひげ)の水と呼んでんだど。