北会津の昔ばなしと伝説 -207/238page

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 「ははぁっ。」
と、馬をかえして、小松(こまつ)部落へ行きました。

 小松の村人の大部分は、身のまわりの物をもって、戦火を恐れて、今の川南小学校のあたりの松林の中にかくれておりました。

 そこで、板木(バンギ)をうちならし、村の人々を集め、山川大蔵(やまかわたいぞう)がみずから頼みました。小松(こまつ)の人々は、

 「お国のためだから。」

と、重左衛門(しげざえもん)を先頭に、決死の一組の獅子団を組み、「通り」という勇壮な曲を奏して、山川の軍の先頭に立ち、飯寺(にいでら)から川原町へと進んで行きました。

挿絵 小松獅子と戊辰戦争


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