北会津の昔ばなしと伝説 -209/238page

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 「是非(ぜひ)一度、山川の軍を無事先導してくれた、勇荘な小松の獅子舞(ししまい)を見たい」
と、言うので明治四年二月、小松の獅子を、御薬園(おやくえん)に招きました。

 このとき、招かれて行った人々は、次のとおりです。

お弓   藤田与次郎
笛    高木金次郎、高野茂吉
踊り   蓮沼千太郎、中島善太郎、大竹巳之吉
太鼓   高野長太郎、藤田長太郎、大竹小太郎、渡部藤吉

 このとき、御覧に入れた踊りは、今も秘曲といわれています「女獅子かくし」でした。

 小松の獅子舞を、見た容保公は、大いに書こび、蓮沼千太郎の太夫獅子に、みずから葵(あおい)の御紋(ごもん)のほほかけをかけてくれたといいます。そして、小松獅子舞のときに使用する高張灯(たかはりちょうちん)に葵(あおい)の御紋(ごもん)をつけることを許したといわれております。


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