北会津村誌 -000-14/534pag

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

発刊のことば

 わが北会津村は、郡名を独りで背負うて、荒館村と川南村を合併し、昭和31年5月に成立している。そのもとは旧中荒井組の荒館村と、旧橋爪組の大半を占める川南村である。荒館村はその数年前昭和28年4月に、荒井村と館の内村の合併によって成ったものである。

 荒館村には、既に明治26年4月、組合組織をつくって荒井館の内小学校を設立している。いわば長い準備期間があって、当然生まれるべくして生まれたといういきさつがある。

 北会津村の成立には町村合併促進法という国家の施策・指導がはいっている。村の成立ちには伝統がある。会津若松市の主な市場圏にあるので、それとの合併が、経済確立の上によいではないかと考える人もあり、いくらかの談合があったとも聞いている。純農村として、新鶴村との統合が適当であると思っていた人もあったようである。そして結局は、大川と宮川・鶴沼川にはさまれた中州の地域として、土地の自然の成りたちの上に、この北会津村ができあがった。まことに無理のない、結構な村ができたものと思っている。

 しかしそこには、それぞれの伝統を背負った村の生活があった。中心的な都市をもたない村だけに、下荒井・中荒井、或は小松・上荒井などが、昔よりその中心的位置を占めてきたが、荒館村の公選村長に立


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県北会津村誌編纂委員会に帰属します。
福島県北会津村誌編纂委員会の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。